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船橋市・市川市で大腸がん検査を受けられる方への大腸カメラ基礎知識

[2024.07.31]

先日も有名なアーティストが大腸がんで急にお亡くなりになりましたが、最近は有名な芸能人の方が大腸がんでお亡くなりになっていることが増えているように思います。

女性の大腸がんの割合が増えており、女性のがんの死因の1位が大腸がんです。大腸がんは、大腸カメラによって検査が可能ですし、大腸がんに進行する前の炎症やポリープに対処することで、大腸がんを予防することもできます

また、大腸がんは進行がゆっくりと言われており、1年に1回程度の大腸カメラ検査を受診していただくことで、多くの大腸がんを防ぐことができると考えます。

女性が大腸がんの死因として高いのは、大腸がん検査として有効な大腸カメラ検査の受診を躊躇されているのではないかとも思います。当クリニックでは、女医による大腸カメラ検査も承っているので、お気軽にご相談ください。

このコラムでは、大腸がん検査をご検討されている方へ、大腸カメラ検査がどういったものなのか、何がわかるのか、検査の前日や当日の準備や下剤・食事について、検査後の食事について、鎮静薬について、お申込みの流れなどをご紹介いたします。

船橋市・市川市でも、大腸カメラ検査を受診され、大腸がんを予防される方が増えることを願っております。

大腸カメラ検査による大腸がん検査とは?

大腸カメラ検査とは、簡単にご説明するならば、肛門からカメラを入れて大腸を直接診察する検査のことです。

大腸カメラは、長さが1.5m~2mほどある柔軟性のある棒の先端にスコープが付いており、大腸のポリープを切除することもできる特殊なカメラです。挿入するカメラの太さは、10~12mmです。

大腸カメラは、肛門から挿入して、大腸の中を検査しながら炎症やポリープなどの異常を発見するだけでなく、ポリープの切除などの処置ができます。このポリープが大きくなってくると大腸がんに進行するので、ポリープが小さいうちに切除し、大腸がんを予防します。

また、大腸カメラを用いなくても、便検査を用いた検査も可能です。しかし、便検査では便中に出血などの異常が認められても、同時に大腸内部の検査ができないので、改めて後日大腸カメラでの検査が必要になる場合があります。最初から大腸カメラ検査を選択された方が、万が一疾患が見つかった場合に検査の手間がかかりませんし、もしポリープがあった場合も、モニターを見てその場で切除をすることが可能です。前述の理由から、最初から大腸カメラ検査をした方が効率が良いと思います。

大腸カメラ検査で切除したポリープが大きい場合には、ポリープが癌化している可能性もあります。その疑いがある場合は、切除したものを病理検査します。病理検査は、提携している専門の検査機関に送って組織の状態を詳しく検査してもらいます。

 

大腸カメラ検査の流れ

大腸カメラ検査の当日の流れをご説明します。前日や後日の食事や前後のお薬のことは、後ほどご説明いたします。

大腸がきれいな状態で、検査のみで終わる方の所要時間は10~15分くらいです。ポリープを切除する場合は、その数に応じて時間がかかります。

 

ベッドに横になるまで

大腸カメラ検査のご予約の時間にご来院いただき、受付をします。ロッカールームにご案内し、ガウンと紙パンツに着替えをしていただきます。それ以外のものはロッカーにしまいます。

検査中に腸が動かないように、お薬(鎮痙薬)を注射します。

検査室にご案内して、鎮静剤を希望される方は、ベッドに横になった状態になり、静脈注射で鎮静剤を注射します。ほとんどの方が鎮静剤を希望されますが、鎮静剤をしないとお腹が痛くて耐えられないこともあるので、出来る限り鎮静剤をご利用ください。

鎮静剤の注射を始めたら、リラックスして眠くなるのをお待ちください。鎮静がかかると、眠くてボーッとした状態のようになります。検査中は、寝てしまっている人が多いです。

 

大腸カメラ検査の開始

鎮静剤の利き具合は人によりますが、5〜10分くらい待ちます。声をかけたらちょっと反応ができるくらいの意識で、うたた寝ぐらいの状態になったら、大腸カメラ検査を開始します。肛門にジェルを塗って大腸カメラを挿入していきます。

検査中は、担当医がモニターに映し出された大腸の状態を見ながら検査を進めます。

大腸カメラをすすめるときには、大腸に空気を入れて大腸のシワシワを伸ばしながら入れていきます。大腸カメラで粘膜が押されるので、大腸が痛く感じる方もいらっしゃいます。一度お腹の手術をされたことのある方は癒着していることもあり、痛みを感じやすい場合もあります。

 

大腸の撮影とポリープの切除

モニターに大腸の異常を発見したら、モニター画面の写真を撮ります。大腸の異常とは、潰瘍、炎症、ポリープといったものです。ポリープは撮影後に切除しますが、切除後などの写真も撮ります。きれいな大腸であれば、そのキレイな写真を撮ります。

ポリープは、大腸にできたオデキのようなものです。大腸カメラの先端にはスプーンのようなものがついていて、そこにポリープを挟み込んで引っ張ると切除できる仕組みになっています。

切除されたポリープは、その状態によっては病理検査に提出します。

大腸カメラ検査後

検査が終わったら点滴の針を外して、1時間ほどベッドで寝ていただきます。意識が回復したら検査中に撮影した写真を見ながら医師から説明を聞きます。そのときにご自身の大腸の中がどのような状態だったのか、ポリープをいくつ切除したのかを確認することができます。

その後の注意事項を説明してお薬が処方されます。

ポリープを切除された方は、大腸が傷ついており出血しやすくなるので、刺激物や辛いもの、アルコールは控えていただくなどの具体的な食事や、生活指導についてご説明させていただきます。

 

大腸カメラ検査をする大腸の範囲とは?

大腸カメラ検査は、大腸の奥まで検査することができ、直腸から結腸までの範囲を検査します。盲腸の部分が、結腸のいちばん奥になります。

直腸は、肛門から垂直に伸びている箇所です。そこから身体の左側に大腸が曲がっていますが、その部分をS状結腸と言います。そこから身体の上側に胃袋付近まで伸びている箇所を下行結腸、胃袋を囲むように横に伸びている部分を横行結腸、そして肝臓付近から下側に伸びている部分を上行結腸と言います。そして結腸の先端が盲腸です。

大腸カメラは、直腸から結腸をぐるっと回りながら盲腸のところまで入っていきます。

そのため、カメラが大腸にひっかかると、かなり痛くなったり、大腸カメラが盲腸の部分まで入らなかったりすることがあります。大腸カメラ検査専門医が所属するクリニックで検査することをおすすめします。

当院では専門医が多数在籍し、大学病院から医師が派遣されてきているので、専門的で精度の高い大腸カメラ検査が受けられます。

 

大腸カメラ検査で何がわかるのか?

大腸カメラ検査では、次のような病気や症状を早期発見し、重大な病気への進行を早期発見することができます。

 

  • ポリープや大腸がん
  • 炎症性腸疾患
    • 潰瘍性大腸炎
    • クローン病
    • 虚血性腸炎
  • 大腸憩室症(憩室炎や憩室出血)
  • 感染性腸炎(O157など)
  • 過敏性腸症候群

 

ポリープ(前がん病変)はイボのようなもので、大きくなってくると悪性に進化することがあるため、小さいポリープのうちに切除することが大事です。ポリープの大きさが1cmのもので25%、2cmの大きさで35%が癌化しているとされます。

ポリープはオデキのように出っ張っているものもあれば、凹んでいる場合もあります。凹んでいるポリープは癌化している格率が高いので、これも早めに切除することが大事です。

潰瘍性大腸炎などの炎症が出ている場合は、炎症を抑える薬を処方します。検査でクローン病と認められる場合には、専門の病院を受診していただきます。

O-157などのウイルス性大腸炎の場合にも、大腸カメラ検査で腸がどれだけ傷んでいるのかを調べることがあります。ウイルス性大腸炎の場合は、まずは抗ウイルス剤や抗生剤を取ってウイルス対策をしつつ、脱水症状が出ないように水をたくさん飲んでいただきます。その後に大腸カメラ検査となります。

 

大腸カメラ検査を受ける前日・当日・検査後の準備や食事について

大腸カメラ検査は、当日にご来院されたらすぐに受けられるものではなく、最初に診察をして、大腸カメラ検査を受けるべきか、または受けられる身体かを診ます。

 

大腸カメラ検査前にご来院いただき、事前の診察を行います。

大腸カメラ検査を受ける前に、まず当院にご来院いただき、医師の診察を受けていただきます。このご来院では、ご予約は必要ございません。

自費・保険に限らず、大腸カメラ検査が必要とされた方は、日程を組んで、その当日にご来院いただきます。

自費ですと、人間ドックのようにすぐに検査が受けられるのですが、保険診療の場合は、病気かどうか医師の判断が必要になります。

お腹の調子が悪い方は、保険診療で大腸カメラ検査を受けられる可能性があります。

大腸カメラ検査を受けることになったら、食事や薬の飲み方、検査日やその後の注意事項などをご説明いたします。

 

前日の準備や食事

  • 2~3日前から消化のよい食事を心がけて下さい。便秘がある方は、下剤を飲んでもキレイになりにくい事がありますので、特に意識して頂きたいです。前日は、21時までに夕飯を済ませていただくことをおすすめしています。
  • 前日の食事は、消化の良いものを選んで食べるようにしてください。ゴボウやこんにゃく、キノコなどの食物繊維の強い野菜や、焼肉などの脂っこい肉類、ナッツ類などの硬い食べものは腸に残りやすいので、食べることは避けてください。
  • 当院では、前日に小さな液体の下剤を飲んでいただき、朝効くようなイメージです。

 

当日の準備や食事

当日は絶食し、さらに、2Lの下剤を作って、ゆっくり飲んで頂きます。

便がどんどん出てくると思いますが、便の色が固形物のない黄色透明の液体になるまで下剤を飲み続けていただきます。カス状の便が残っていても検査はできる場合もありますので、ご安心下さい。下剤の味は、スポーツ飲料のような味なので、飲みやすいです。

検査を受けていただく時間は、午前中ですと11時頃から、午後ですと15時過ぎくらいまでに検査を開始します。事前のお申込み時に時間を決めておきます。

なお、当院へのご来院は、自動車や自転車などではお越しにならないようにお願いしております検査では鎮静剤を併用することがほとんどですが、鎮静剤を使用した方は、法律で運転が禁止されているためです。(道路交通法、第66条「何人も、前条第一項に規定する場合のほか、過労、病気、薬物の影響その他の理由により、正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転してはならない。」)

道路交通法

特に、船橋市や市川市にお住まいの方で、当院のご近所の方は、特に自転車でのご来院はご遠慮いただいております。

検査の流れは上述した通りです。

 

検査後の流れや食事

大腸カメラ検査が終わったら1時間ほど休んでいただき、きちんと回復するまで待ちます。9割ほどの方は鎮静をしているので、眠った状態ですので、意識が戻りご自身で歩ける状態になったら、医師からの説明を受けていただきます。

繰り返しになりますが、鎮静を受けた方は、前述の通り、道路交通法に規定されているため、自動車や自転車などの運転は控えていただいております。ご帰宅は徒歩、タクシーやバスなどの公共交通機関をご利用ください。

検査後は、痛みの無い人がほとんどですが、もし何か違和感があれば、体調や症状に合わせた薬を処方することが可能です。

検査後は、お腹が空いていると思いますが、消化の良いものを少しずつ食べるようにしていただきます。ポリープを切除した方は、小さな傷ができていますので、止血を確認してから検査を終了しますが、出血のリスクがありますので、辛い食べ物やコーヒーなどの刺激性の強い食べ物や飲み物は避けた方が良いです。アルコールも出血するリスクが高くなるため控えていただきます。

次の日からは、身体の調子を見ながら食事の内容や量を戻していってください。

      

 

鎮静剤について

大腸カメラ検査は、鎮静剤を使った方が楽に受けることができます。鎮静剤を使わないと痛いと感じる方もいらっしゃいます。筆者自身が試しに鎮静剤無しで受けてみたのですが、大腸カメラが痛くて入りませんでした。

鎮静剤投与は、点滴で行っています。大腸カメラ検査の間は状態により、いつでも鎮静剤の追加投与が可能です。検査中は血圧や脈拍、酸素濃度などのバイタルサインを常時チェックしています。その状態に応じて、鎮静剤量を調整しています。このバイタルサインのチェックは、意識が回復するまで続けます。

 

大腸カメラ検査のお申込み

最後に、前述した大腸カメラ検査のお申込みの流れをまとめます。

大腸カメラ検査は、ご来院されてもすぐに受けられるものではなく、最初に診察が必要になります。診察はご予約不要です。WEBから、もしくはクリニックに直接ご来院いただいて、当日整理券を受け取ったのちご自身の順番までお待ちください。

 

当日整理券はこちら

 

医師の診察を受けていただき、「大腸カメラ検査が必要だ」ということになりましたら、日時の調調整を行い、大腸カメラ検査のメリット・デメリットなどの説明、検査の前日や当日、後日のお食事や下剤についてなど、大腸カメラ検査に関することをご説明します。

症状によっては、保険適応で検査を受けることも可能ですので、診察の際にお気軽にご相談ください。

また、大腸カメラ検査についてご質問がある方もいらっしゃるかと思います。診察や検査のときに、心配なことやご不明なことは何でもご質問ください。

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